思い出日記4

思い出日記4

再生

再生。

 

浅草に来てから3日。

ヒゲ剃ってない。

 

正式にまみくんのとこに入って一週間くらい。

毎日働いてる。

たまに虚構を作ったりしてるけど。

虚構ってのは、上手くできなかったり失敗したりして、やり直しになる事。

 

 

バタフロハウスの解散が決まって、

まみくんに助けてもらって、

とりっぴーさんも手伝ってくれて、あれよあれよと部屋を出た。

荷物を運んでる最中に猫が脱走した。

 

おい。

 

 

孕んで戻ってくるんかなー。やだなー。

 

 

戻って来てもおれおらんぞ。

また探しに行かなきゃな。

寒いのに。バカ猫め。

 

3年くらい暮らした豪徳寺から離れた。

3年?わからん、いつ入ったっけな。

 

彼女にフラれて辛い時

家賃の更新も目の前に迫ってる最中げんちゃんにゴリ押しで誘われて流されるように住んだんだっけな。

最初は不安だったけど、

結果的にたくさん友達も思い出もできて、住んでよかった。

思い出したらさみしくて泣きそうだな。

いろんなことあったし。

 

でもいつだっておれは

誰と別れても

何と離れても、

何を捨てても、失くしても、

別れが悲しくてやりきれない。いつも。

 

 

本当は今日も、昨日も一昨日も

住み慣れたあの家の使い慣れたベッドで、今ある物に囲まれて、

りんのことや、自分の事を考えながら、猫とずっと沈んでいたかった。

俺が、別のことを考えれば考えるだけ、

相手にとっての俺もどんどん消えていってしまうんじゃないかと思って辛かった。

 

でも、人として生きる為に必要な事は

立ち上がる事であり

朝起きて働く事であり

あと、なんかいろいろ。グジグジしててもしゃあないねん。わかってるけど。

だから、

今回も、流されるように転がるように浅草に来たけど

自分の判断、なんもないかもしれない。

責任逃ればっかで、

人に頼ってばっかで、

でも、そんなんばっかも言ってられない。もう浅草に来ちゃったし。

 

いろんな事が目まぐるしく変わってる。

置いて行かなきゃいけない、物はどこにいけばいいん。

そうゆうの、本当は無い物だけど、あるような気が抜けないだけかもしれないな。

 

ニュータウンも活休したし。

柳田さんが悔しい。って言った時、泣いた。

でも、おれは、柳田さんの悔しさをわかってあげられない。

人の気持ちは、本当にわかりたくてもわからない。

悲しいね。

 

 

浅草はいまおれにとって新品の、

新しい場所だけど、

いつか、また浅草を離れる時、悲しくて愛しくてやり切れなくなるんかな。

 

 

本当に心がどんどんすり減るんだよな。

何かと近づけば近づくほど、

別れる時の悲しみが恐ろしくて逃げたくなるよ。

 

でもそうも言ってられない

そうも言ってられない

 

まみくんとこで、ちゃんと人として再生しなくちゃいけない。

 

自分のせいでなにもかも失っていく

みんなもそんなもんかな。

どんなもんですかー。

 

みんな。

俺のこと見ててよ。

声かけて。

遊びに誘って。

みんなよろしくお願いするよ。

頼んだよ。

みんな。会おうね。

会おうよ。毎日生きてるよ俺は。

 

 

いますごいバタバタしてるけど、

生活が落ち着いたらおれも会いにいくから遊んでね。

 

あと、バタフロハウスでお別れ会しようよ。